リレー投函「2020を生きぬく」

2021年1月23日土曜日

政治はひとりでも死なせないこと

 

 東京都杉並区の田中良区長は8日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、重症者の「トリアージ」のガイドラインの策定を東京都の小池百合子知事に要望した。

 

 これについての僕の思いを書きたいと思います。僕は大田区の脳性マヒ者です。重度訪問介護を使い、電動車椅子で生活しています。

 

 田中区長は頑張ってみるように見えるけど、逆の方向、つまり悪い方に頑張っていると思います。

 

 よく考えてほしいと思う。政治が人の命を選ぶようになったら終わりだ。民衆の声を聞いてほしい。

 

 人の生き死にを政治は決めていけないと思います。政治がやならくちゃいけないのは、人の生き死にを決めることではなく、1人でも死なせないようにありとあらゆることをやることです。やれることは今だってある。補償をきちんとすること。病床を確保すること(よく指摘されることですが、オリンピックの選手村を開放することだってできるはずです)。

 

 やれることをやらずに命の基準なんてもってのほかです。「そう言ってられない状況ではないのか?」と言う人もいるかもしれない。

 

 でも実際に呼吸器をつけている人が生きているのに、そこから外して別の人につけたりするのは、とてもおかしいと思うんですが。病院を多くするとかやれることがあるんじゃないですか?それをやらないでそう言ってしまうとやっぱり人の命を切り捨てていることになるでしょう。

 

 やれることをやらずに「トリアージ」なんて極端な場面だけを考えても意味がない。そう言うと「社会にはそんな余裕はない!」と言う人もいる。でも、社会に負担がかかるからと言って「命」を切り捨てるのは本末転倒です。人のために社会があるんで、社会のためにひとがいるんじゃない。

 (すずき)

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